今回はExchangeServer2013を対象としてExchangeActiveSyncを利用する場合の制限として、以下の項目を規定値から変更したいと思う。
- 1アカウントへの同時EAS接続数
- ユーザーが1月に削除出来るデバイスパートナーシップの数
- デバイスパートナーシップに登録出来るデバイスの数
- 最後のEASからデバイスパートナーシップが削除されるまでの日数
- 変更対象は全ユーザー(組織全体)とする
上記の変更は Exchange 管理シェル を用いて行う。
目標とする値は以下のとおり。
項目 | デフォルト値 | 設定値 |
1アカウントへのEAS同時接続数 | 10 | 50 |
ユーザーが1月に削除出来るデバイスパートナーシップの数 | 20 | 100 |
デバイスパートナーシップに登録出来るデバイスの数 | 10 | 1000 |
最後のEASからデバイスパートナーシップが削除されるまでの日数 | 未規定 | 90 |
上記のような制限は「ThrottlingPolicy 」という分類で制限をされています。
既存の制限の確認には「Get-ThrottlingPolicy | Format-List」コマンドで確認することができます。
今回は、ExchangeSerevr2013を利用する組織全体に適応されるThrottlingPolicyを変更したいと思うのですが、規定値として設定されているポリシーは変更ができませんので、新しいポリシーを作成し、ポリシーの適応先を組織全体とします。
新しいポリシーの作成には「New-ThrottlingPolicy」コマンドを利用します。このコマンドの詳細はこちらよりご確認ください。
上記で提示した設定項目を変更するためのオプションを以下にまとめてみました。
項目 | オプション | 値 |
ポリシー名 | -Name | MyOriginalPolicy |
1アカウントへのEAS同時接続数 | -EasMaxConcurrency | 50 |
ユーザーが1月に削除出来るデバイスパートナーシップの数 | -EasMaxDeviceDeletesPerMonth | 100 |
デバイスパートナーシップに登録出来るデバイスの数 | -EasMaxDevices | 1000 |
最後のEASからデバイスパートナーシップが削除されるまでの日数 | -EasMaxInactivityForDeviceCleanup | 90 |
ポリシーの適応先の指定 | -ThrottlingPolicyScope | Organization |
これで準備ができたので、あとは Exchange管理シェル からコマンドを実行するだけ!
New-ThrottlingPolicy -Name MyOriginalPolicy -EasMaxConcurrency 50 -EasMaxDeviceDeletesPerMonth 100 -EasMaxDevices 1000 -EasMaxInactivityForDeviceCleanup 90 -ThrottlingPolicyScope Organization
以上!
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